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「ワールド・ウォーZ」(2012)決して油断するな!コロナウイルスとの闘いは始まったばかりだ!

1ポスター

ベストセラーを記録した、マックス・ブルックスの小説を実写化したパニック大作。人間を狂暴化させる未知のウイルスの感染原因を解き明かそうと、感染者と非感染者の死闘が繰り広げられる世界各地を駆ける元国連捜査官の姿を、生き詰まるタッチで活写すると紹介された作品。(映画.com)


現在のコロナウイルス感染騒動のなかにあって、感染原因を解き明かそうとする国連捜査官に興味を持ち、作品案内を見て、この作品を選びました。

Zが何を意味するかが作品の中に出てきて、“そういう作品か”と唖然としましたが、これまで見たことのないZ作品で面白かったですが、ウイスル感染という視点からも、コロナ感染騒動の真っただ中で観るだけに、考えさせられる作品でした! 製作にブラッドビットが加わっており、彼の先見性にあっぱれと言いたいです!

監督は「007 慰めの報酬」「ネバーランド」のマーク・フォースター。製作:ブラッド・ピット、デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、イアン・ブライス。脚本:マシュー・マイケル・カーナハン、ドリュー・ゴダード、デイモン・リンデロフ、 撮影:ロバート・リチャードソン 。

出演はブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ダニエラ・ケルテス、ファナ・モコエナ、アビゲイル・ハーグローブ、ターリング・ジェリンズ、ジェームズ・バッジ・デール、マシュー・フォックスらです。

あらすじ(ねたばれ):
タイトル前に、TVニュースで世界の動物の異常行動が流れる。このニュースにどれほどの人が関心を示したか?

ペンシルバニア州・フィラデルフィア
元WHO職員のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)。妻のカリン(ミレイユ・イーノス)、長女レイチェル(アビゲイル・ハーグローブ)、次女コニー(スターリング・ジェリンズ)と朝食中、TVで「戒厳令発令!」というニュース。コニーが「戒厳令ってなに?」とジェリーに聞くが問題とされることなく、学校に子供たちを送るために4人は車で出掛けた。

大渋滞が始まる。人が下車して走り出す。トラックが暴走して車列に突っ込み混乱の発生。大勢の人が一斉に走り出す。ウインドウに頭をぶつけてくる男。男に喰いつかれ10秒ほどで痙攣をおこす人。「10秒!」とカウントするジェリーは元WHO職員!さすがです。(笑)
2街の混乱

運転を妻のカリンに替わり、ジェリーが拳銃で寄ってくるものたちを脅しながら郊外に脱出。

そこにWHO事務局次長ティエリー(ファナ・モコエナ)から「復帰してくれ!」と電話が入った。

ニュージャージー州・ユーアーク
人が街頭に溢れ大混乱。カリンが「頭が痛い」というのでドラッグストアーに立ち寄る。が、大半の物はなくなっている。カリンは慌てて食糧品を買い漁り、ジェリーは薬を買った。襲われるので拳銃をぶっ放すという有様。車を盗まれ、付近のアパートに逃げ込んだ。

ティエリ―から「夜明けアパートの屋上でヘリを待て!」の指示を受け、トム一家の部屋に泊めてもらった。
ラジオニュースで「1~2週間の食糧を準備して、部屋から出るな!」と警告している。

早朝、ナイフで槍を作り、腕をボール紙で防護し、家族とトム家の長男を伴って、襲ってくる感染者を脅しながら屋上に出て、国連ヘリに救出された。

ジェリー一家は国連指揮艦、空母「アーガス」に着艦した。
家族にはベッドが与えられ、ジェリーは次長ティエリ―から「感染が世界規模であり、各国が壊滅状態であること。原因はウイルスであり発生源を突き止め、ワクチンを作りたい。最初の報告は在韓米軍基地からのメールで、感染者をZ=ゾンビと言ってきたこと。ファスバック(エリス・ガベル)博士がこれに当たるが援助して欲しい」と依頼されるが、「家族がいる」と断った。

しかし、艦にいるものはそれぞれ役を担っていると説得され、カリンと話し合って、引き受けることにした。かってWHOで何があったか知らないが、「断った!」のはジェリーのチョンボでしょう。(笑) 

韓国ハンフリーズ米軍基地
ジェリーは博士・海兵隊員とともに130機でに着いた。雨の中、機から降りると、いきなり射撃され、博士が転んで銃お暴発させ亡くなった。(笑)博士が遺したのは「ウイルスの最凶と思われた部分が、弱点だったりする」というもので、後にジェリーが対策を見出すヒントになる。
3韓国

スピーク大尉(ェームズ・バッジ・デール)から状況を聞く。外泊した兵士が感染して隊舎に戻り噛んだ兵士は15~6名。診察した医者を通して広がったという。兵士の中に足に傷があるが正常なものがいることを不思議に思った。

檻に入れている男が元CIA(デヴィッド・モース)だと言い、北朝鮮に武器売買で入っていたがそこでは2300万人が歯を抜かれたという。(笑) 彼から「エルサレムでは壁を作っている」を聞いて、モサド高官ユルゲン・ヴァルムブルン(ルディ・ボーケン)の意見を聞こうと思い立ち、直ちにイスラエルのアタロット空港へと発った。

ユルゲンに会う。
彼はインドの将軍の文書のなかでゾンビという言葉を見つけ、直ぐに対策を始め、感染者と非感染者を分断する高い壁の街を築き、避難民を2か所の門で受け入れていると自信たっぷりに話す。

ユルゲンの案内で壁の街を見学している最中に、避難してきた人たちが歓声を上げると壁の外のZたちを刺激し大勢のZが集まり大混乱。あという間に、無数のZたちが群がってできた巨大人柱で感染者が乗り越えて侵入してくる。救援ヘリは群がる人々で墜落!暴動が発生し、軍の発砲が始まった。そこは地獄だった!だがZのなかにいて、Zに噛まれないひとりの少年がいた。
4人梯子

ジェリーは逃げるなかで、Zに襲われたイスラエルの女性兵士セガン(ダニエラ・ケルテス)に助け、空港に走り着いたが、C-130は発進、置き去りにされた。

幸いにもそこに到着したルフトハンザ機。空港の混乱のためそのまま飛び立とうとする機に搭乗させてもらう。
5飛行機で

ジェリーは韓国で見たZのなかでピンピンとしていた兵士、エルサレムで見た少年、ファスバックの言葉「ウイルスの最凶と思われた部分が、弱点だったりする」から、ある種の病原菌をもつ者にはZは襲わないのではないかと推論し、機長とWHO指揮艦にいる次長ティエリ―と話させて、WHOワクチン研究所のあるウエールズ・カーディブ空港を目指すことにした。

機内に感染者がいた。あっという間に機内に広がった。ジェリーはセガンが携帯していた手榴弾で機体の一部を破壊し、その破壊口から風圧で外にZを排出した。

空港近くの森の中に不時着した。ジェリーは負傷したが、セガンに助けられWHO研究所に辿りついた。
3日間眠り続けたが、目が覚め、研究員のハビエル(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)に自分の考えを述べ、所長ブリット(ピーター・キャパルディ)が研究している細菌が欲しいと訴えた。所長はZウイルス研究中に感染して、80人の所員とともに研究棟を閉鎖しているという。

ジェリー、ハピエル、セガンが武装して密かに研究棟に侵入、ハピエルとセガンが陽動行動でZを引きつけ、ジェリーが薬剤保管室に侵入して自らその中の一本を注射し、Zと対峙して効果を確認した。

ジェリーは透明人間のように“Z”たちのいる研究棟を抜け出すことに成功した。

彼はカナダ、ノバスコシアセーフゾーンに収容されている家族のもとに急ぎ、再会を喜び合い、「決して油断するな!Zとの闘いは始まったばかりだ」と告げた。

感想:
物語はサスペンシフルで、アクション、ホラーと見応えがあります。特に集団感染で、街が混乱、城壁を超えて押し寄せるZの群衆や航空機から感染者を排出するシーンは圧巻です。未知の“Z“の正体が少しづつ見えてきて、家族愛のエピソードを交えながら最後まで飽きさせない脚本も見事でした。
“Z”の行動に物語の主体があるため、ウイルスの発生源・症状・伝染などの細かいところがぶっとんでいるのが残念でした。

NYの街頭に突然感染者が出現。ここから感染が始まり、道路の混乱、商店から物が消え、街が焼かれ、暴動になっていく都市の崩壊プロセスが、沢山のエキストラを使い実にリアルに描かれています。現在の米国における警察官の黒人暴行に反発するデモ・暴動を見る思いでした!

壁で隔てることで感染者と非感染者を隔てることができるか?最後には武器を使わざるを得ず、こんなことを考えるとぞっとします!

ここでは動物の異常行動についてのニュースが、ほとんど人には届くことなく、大部は垂れ流されるという、この怖さ!的確な警報がいかに大切かということを教えてくれ、わか国の感染症監視システムが気になります。

「1~2週間の食糧を準備し自宅から出るな」という政府指示。これをやったら暴動になるかもしれませんね! 暴動のような事態に、我が国にどう対処するのかと考えさせられます!作品のなかでモサド高官ユルゲン・ヴァルムブルンが「10人中9人がyesなら、ひとりはnoと言った方が良い。それが俺だった!」と語りますが、“未知に備える”とはこういうものだと思います。

ジェリー夫婦は携帯電話で安全を確かめ合うことにしたが、ジェリーの携帯は通話中によく中断され、その度にカリンは不安に駆られる。「アメリカン・スナイパー」(2014)でも描かれるように、現場の空気が直接妻に伝わり、大きなショックを与える。便利ですが、怖い!存在になりました!

ジェリーの言う「Zウイルスは自身を死滅させる可能性を保有する人間には感染したがらない、病人ならZに襲われない」という説は、この作品の肝ですが、これを学術的にしっかり説明してくれるとこの作品に対するもやもやが晴れたかな!と思っています。

決して油断するな!コロナウイルスとの闘いは始まったばかりだ!」と気を引き締めたいと思います。
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